過労死等防止対策推進全国センター

高校生が労働ルールを学ぶ(NHK大阪2016/11/17)

大手広告会社、電通の新入社員だった女性が、過労で自殺したことが問題となってい
るなか、大阪・吹田市の高校では、社会に出る前に労働のルールを知ってもらおうと
いう授業が開かれました。
吹田市の関西大学第一高校で開かれた授業には、3年生およそ400人が参加し、労
働問題に取り組む弁護士が講演しました。
はじめに、大学に進学したあと、アルバイト先で長時間の労働を強要されるなどの、
いわゆる「ブラックバイト」に気をつけてほしいと呼びかけました。
また、電通の新入社員だった女性が、過労で自殺した問題を踏まえ、長時間労働の問
題があった場合、記録を残して弁護士や労働組合に相談することが大切だとした上
で、追い詰められた場合は、会社を辞めることも重要な選択肢だと伝えました。
このあと、「全国過労死を考える家族の会」の代表で、夫を過労自殺で亡くした寺西
笑子さんが講演し、「過労死は、まじめで責任感が強く、優秀な人を襲います。救う
ことができる命なので、社会に出る前に正しい知識を身につけてもらいたい」と訴え
ました。
授業を聞いた男子生徒は「長時間労働の問題は遠い話だと思っていましたが、アルバ
イトでも問題があると聞いて、身近な問題として考えないといけないと思いました」
と話していました。